大腸に関するご質問と回答

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・最近、大腸についての関心が高まっています。

5月28日、TBSテレビ『名医のザ太鼓判!』で当院の内視鏡が紹介されたのも、このような流れの中での出来事でした。
私(梅谷)も大腸について、いくつかのご質問に答えましたが、さらに追加でお答えします。

質問 腸が長いと便秘になりやすいのですか?

回答
大腸が長い人が必ずしも便秘になる わけではありません。
腸管の「蠕動(ぜんどう)運動」や「下垂(いわゆる『下がり腸』」、「ねじれ」などが関係します。

質問 日本人は腸が長いから便秘になりやすい?

回答
2013年の内視鏡学会の国際比較研究で、 欧米人と日本人の大腸の長さには差がないことが証明されています。
日本人が便秘になりやすいとしたら、腸管の「下がり」や「ねじれ」が関係しているといわれます。
長年の画像の研究ででそのことを証明したのが、 久里浜医療センターの水上健先生です。

「ねじれ腸」などの説明はこちらをクリックしてご覧になるとよいでしょう。

質問 腸の「下垂」や「ねじれ」は内視鏡でわかる?

回答
すべてではありませんが、かなりの程度わかります。
当院の検査で、盲腸までの到達時間は3分程度ですが、3%程度の方は10分以上かかります。
このような方では、腸がねじれていることが多く、きちんと前処置をしても残便が多くて検査が難しいのです。

また、横に走る「横行結腸」が長くて下がっていると、内視鏡を押し上げるようにしないと進まなくなります。
このような所見を見れば、「下垂」や「ねじれ」があると推測することができるのです。

質問 どうして腸はねじれやすくなるの?

回答
腸管がねじれる理由の一つに、先天的な腸管回転異常」の関与が想定されています。

お母さんのお腹の中で、腸管がグルグル回りながら作られますが、うまく回転できないと「ねじれ」ができるのではないかと考えられているのです。
小さいころから便秘をしたり、お腹をこわしやすい方には、このタイプが多いと推測されるのです。

質問 ねじれた腸をまっすぐにすることはできる?

回答
ねじれ腸がひどいと多量の下剤でも効かないことも多く、食事や温罨法(お腹を温める)、運動する、マッサージするなどの方法を併用することが勧められます。

「ねじれ腸マッサージ」については、上記の水上健先生の方法を参照してみてください。

基本は、
①立ったまま体を大きく左右にゆする(1分)、
②横になって、お腹の左上から左下にマッサージ(1分)、
③おへその周りから恥骨に向けてマッサージ(1分)、
④今度は下腹部からおへそに向けてマッサージ(1分)。

これを、朝起き抜けと夜寝る前に繰り返すのです。
左側の横行結腸~下行結腸~S状結腸がねじれやすいので、「お腹の左側」をメインにマッサージするのがコツですね。

質問 便秘対策として有効な方法は他にありますか?

回答
それぞれの腸の特徴をよく調べたうえで、それに合った方法を試していくのがよいでしょう。
腸管は「腹腔」に収まっているので、周りの壁にあたる、横隔膜、腹直筋、腹横筋、腹斜筋、腸腰筋群などを鍛えておくのもよいでしょう。
姿勢を正し、呼吸を整え、お腹に手を当てて温める。きつくない程度の筋トレやウォーキングもお勧めです。

番組では音無美紀子さんの「フラフープ」が紹介されており、小倉優子さんも影響されて始めたようですね。
まわりの壁をしっかり固めたうえで、腸管の「下がり」や「ねじれ」を取る体操やマッサージを試してください。

質問 排便時の姿勢も大切とされているようですが?

回答
いわゆる「考える人」ポーズですね。

和式トイレの方が排便しやすい方も多いと思います。
洋式だと、直腸を支えている「恥骨直腸筋」が働き、直腸と肛門の角度がきつくなって便が出にくいのです。

洋式トイレでも、足を少し上げたり曲げたりして、体を前に倒し、両肘で体を支えるようにすると排便しやすくなります。試してみてください。

・最近は「腸内細菌叢(フローラ)」の話題が盛り上がり、大腸の大切さに気が付く方も増えています。

腸は「第二の脳」と呼ばれ、毎日の生活にとても大切な役割を担っています。
どうぞ「胃」も「腸」も、大切にしてあげてくだい。

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